H28年度 測量士補試験 No9〜No12 水準測量:解答
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<No9:水準測量:解答>

 

 レベルを用いた水準測量の観測上の注意点に関する問題である。各選択肢について考えると次のようになる。


1.正しい。レベルに直射日光が当たらないようにする理由は、「チルチングレベルとオートレベルは気泡管の不等膨張による視準軸誤差(1〜2級水準測量)。」、「電子レベルは電子機器であるため、内部の温度上昇を防ぐ。」である。問題文ではレベルの種類や水準測量の区分も記載されてはいないが、このように判断すべきである。

2.正しい。固定点は杭や堅固な構造物とする。問題文の通り。

3.間違い。新点の観測は、沈下等の恐れがあるため、少なくとも永久標識の設置後24時間以上経過してから行う必要がある(通常は1週間程度経過してから行うのが望ましい。)。

4.正しい。標尺目盛誤差の系統的誤差を消去するため、また標尺の零目盛誤差を消去するためにも行われる。このため往と復の測点数は偶数とする。

5.正しい。観測作業に作為が無いことを明確にするため、訂正してはならない。誤記や誤読等の場合はその測点を再観測して、新たなデータを得る必要がある。

 

よって、明らかに間違っているのは3となる。

 

解答: 3



<No10:水準測量:解答>

 

レベルを用いた水準測量の誤差に関する問題である。正しい語句を当てはめると次のようになる。

 

ア:視差

望遠鏡の対物レンズと接眼レンズの焦点が合致していないために生じる誤差である。この接眼レンズの周囲のねじを、視度調節ねじ(視度環)と言う。

 

イ:大気による屈折誤差

地表面に近いほど大気密度が大きくなるために生じる光の屈折誤差である。1級水準測量では、標尺の下方20�p以下を読定してはならない。

 

ウ:視準線

望遠鏡の視準線と気泡管軸が平行でないために生じる誤差である。問題文はその消去方法である。

 

エ:鉛直軸

レベルの鉛直軸が傾いているために生じる誤差である。完全に消去することはできないが、軽減(累積を防ぐ)する事ができる。

 

 よって、正しい語句の組み合わせは、5となる。

 

 

解答: 5



<No11:水準測量:解答>

 

 レベルの特徴に関する問題である。各選択肢について考えると次のようになる。


1.正しい。バーコード標尺は電子レベルの専用標尺であり、基本的に同一メーカーの電子レベルと対になったものしか使用することができない。問題文の通り。

2.正しい。コンペンセータは視準線と気泡管軸を振子の原理で自動的に平行(水平)に保つ装置である。問題文の通り。

3.正しい。くい打ち法(杭打ち調整法)とは、レベルの気泡管軸と視準線が平行(水平)であるかどうかを調べる、点検・調整法である。レベル全般に用いることができる。

4.正しい。1・2級水準測量では観測期間中おおむね10日ごとに器械の点検を行う必要がある。自動レベルの点検では、円形気泡管と視準線及びコンペンセータの点検を行う必要がある。

5.間違い。コンペンセータは、振子の原理により視準線と気泡管軸を平行に保つものである。地盤の振動は吸収しない。地盤の振動がある場合は、望遠鏡視野の中で像が微動する。

 

 よって、明らかに間違っているのは5となる。

 

 

解答: 5



<No12:水準測量:解答>

 

較差と許容範囲から、再測区間を求める計算問題である。この問題は次の手順で解けばよい。

 

A)   各観測区間の較差の許容値を求める

問題文より各観測区間の区間距離は、360mと440mである。このため、各観測区間の較差の許容値は、

A 〜 (1) ・(3)〜 B:2.5mm×√0.36 = 2.5mm × 0.600 = 1.5mm  = 0.0015m

(1)〜(2)・(2)〜(3):2.5mm×√0.44 = 2.5mm × 0.663 = 1.6mm  = 0.0016m

区間全体:2.5mm×√(0.36+0.44+0.44+0.36) = 2.5mm ×1.2649 = 3.1mm  = 0.0031m

※    四捨五入ではなく切捨てとする。

 

B)   各観測区間の往復観測における較差を求める

観測区間

往観測(m)

復観測(m)

較差(m)

較差の許容値(m)

判定

A〜(1)

+3.1289m

−3.1286m

0.0003

0.0015

OK

(1)〜(2)

+1.5970m

−1.5954m

0.0016

0.0016

OK

(2)〜(3)

+0.1833m

−0.1829m

0.0004

0.0016

OK

(3)〜B

−2.8317m

+2.8327m

0.0010

0.0015

OK

区間全体

+2.0775m

−2.0742m

0.0033

0.0031

OUT

 

C) 較差の許容値と観測値の較差を比較し、再測すべき区間を求める

  B)の表より、区間毎の再測区間はない。

 

D) 区間全体の水準点間の較差を計算し誤差を求める

   B)の表より、往復の高低差から較差を求めると次のようになる。

  +2.0775m(往観測の高低差) −2.0742m(復観測の高低差) = 0.0033m

 

E)  全体の路線長に対する較差の許容範囲を求めると、次のようになる。

  2.5mm×√1.6km = 2.5mm × 1.2649 = 3.1mm = 0.0031m

  

F)     再測の判定

D)とE)より、往復観測の区間全体の較差が許容範囲を超えているため、路線全体では再測の必要がある。

  このため再測区間は、選択肢の中で較差が許容値に一番近い(1)〜(2)を選定すればよい。

 

よって再測が必要な区間は、2.の「(1)〜(2)」となる。

 

解答: 2


参考文献:作業規程の準則・測量関係法令集

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

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