H26年度 測量士補試験 No9〜No12 水準測量:解答
- PR -

- PR -

- PR -


<No9:水準測量:解答>

 

 レベルによる観測作業の注意事項と誤差に関する問題である。以下に、問題各文について解説する。


a.    ア:コンペンセータ
 観測着手前には問題文のような検査を行い、1・2級水準測量では観測期間中おおむね10日毎に行う必要がある。また、コンペンセータの点検は30m離れた位置に立てた標尺と円形気泡管を用いて行う。

b.    イ:20�p
 大気による屈折誤差(レフラクション)を小さくするために、1級水準測量においては問題文のように、標尺の下方20�p以下を読定しない。

c.    ウ:16回
 最大視準距離が40mであるため、レベルの据付けは計算上15回で良い。しかし、標尺の零点誤差(零目盛の位置誤差)を消去するため、測点数は偶数とし標尺を往路と復路で標尺を交換する必要があるため、16回となる。

d.    エ:気温
 1級水準測量においては、標尺補正を行う必要があるため、問題文のように気温を1℃単位で測定する必要がある。


e.    オ:片道観測
 1・2級水準測量では、使用した既知点と隣接既知点間の検測を行う必要がある。これは、使用した既知点の標高値が正しいか否かを判断するために行う。

 

 

 よって、正しい語句の組合せは、3.となる。

 

解答: 3



<No10:水準測量:解答>

 

 レベルによる観測作業の注意事項と誤差に関する問題である。問題各文について解説すると次のようになる。

 

1.    正しい。記帳された(入力された)観測データは、観測作業に作為がなく、その信頼性を高めるためにも訂正をしてはならない。誤記や再測による場合は、その測点の観測をやり直し、その結果を記入する必要がある。

2.    正しい。標尺の零点誤差(零目盛の位置誤差)を消去するために行う手法で、標尺は2本1組とし、往路と復路では出発点に立てる標尺を交換する必要がある。また同様の理由から、水準点から固定点、固定点から固定点等の往復の測点数は偶数にする必要がある。

3.    正しい。主気泡管の不等膨張などによる誤差を防ぐため、傘などによりレベルに直射日光が当たらないようにする必要があるが、コンペンセータを用いるオートレベルではこの作業を省略する事ができる。また、電子レベルでは同様にコンペンセータを用いているが、内部電子部品の温度上昇を防ぐため、レベルに直射日光が当たらないようにする必要がある。

4.    正しい。固定点を適宜設け往復の観測を行う事により、観測値の点検などが行える。

5.    間違い。観測値の較差が許容範囲を超える場合は、再測を行う必要がある。また、1・2級水準測量の場合は、許容範囲を超える区間を往復再測する必要がある。

 

 

解答: 5



<No11:水準測量:解答>

 

 不等距離法(杭打ち調整法)によるレベル視準線の点検調整量を求める式を組み立てさせる問題である。以下の通り解説する。

 

 

ア:△ABCと△ADEは∠E=∠C、∠B=∠D であるため、相似形である。よって、次の比例式が成り立つ。   AC:CB = AE:ED

 

イ・ウ:アの式に、問題文の数値等を代入すると、次のようになる。

  AC:30m = (a−e):33m

 

 上記の式を展開すると次のようになる。

 30(a−e)= 33AC   30a−30e =33AC   30a−33AC=30e

 よって、a−1.1AC = e(式11−3)

エ:式11−3のACについて考えると、AC=h1−h2 ※ であるため、式11−4は次のようになる。

  e = a−1.1(h1−h2) 

 

 ※問題文より、「標尺�Tに対する標尺�Uの観測高低差を…」とあるため、h1−h2と考える。

 

 よって、正しい選択肢の組合せは、3となる。

 

 

解答: 3



<No12:水準測量:解答>

 

 較差と許容範囲から、再測区間を求める計算問題である。この問題は、次の手順で解けばよい。


A)   各観測区間の較差の許容値を求める

問題文より各観測区間の区間距離は、500mと250m、1,000mである。このため、各観測区間の較差の許容値は、

A〜(1) :2.5mm×√0.5 = 2.5mm × 0.707 = 1.7mm  = 0.0017m

(1)〜(2)・(2)〜(3):2.5mm×√0.25 = 2.5mm × 0.5 = 1.2mm  = 0.0012m

(3)〜B :2.5mm×√1 = 2.5mm × 1.0 = 2.5mm  = 0.0025m

※   四捨五入ではなく切捨てとする。


B)   各観測区間の往復観測における較差を求める

観測区間

往観測(m)

復観測(m)

較差(m)

較差の許容値(m)

判定

A〜(1)

−8.6387

+8.6401

0.0014

0.0017

OK

(1)〜(2)

−20.9434

+20.9448

0.0014

0.0012

OUT

(2)〜(3)

−18.7857

+18.7848

0.0009

0.0012

OK

(3)〜B

+0.2542

−0.2526

0.0016

0.0025

OK

高低差

−48.1136

+48.1171

0.0035

0.0035

OK

 

C) 較差の許容値と観測値の較差を比較し、再測すべき区間を求める

  B)の表より、較差の許容値を超えている区間は、(1)〜(2)である。このため、この区間が再測となる。

 

D)  念のため、往復それぞれの水準点間の較差を計算し誤差を求める

   B)の表より、往復の高低差から較差を求めると次のようになる。

  −48.1136m(往観測の高低差) +48.1171m(復観測の高低差) = −0.0035m

 

E)  全体の路線長に対する較差の許容範囲を求めると、次のようになる。

  2.5mm×√2.0km = 2.5mm × 1.414 = 3.5mm = 0.0035m

  

F)     再測の判定

D)とE)より、往復観測の較差が、許容範囲内であるため、路線全体では、再測の必要はない。

 

よって、再測が必要な区間は、2.の(1)〜(2) となる。

 

解答: 2


参考文献:測量作業規程の準則・測量関係法令集

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

c Matsubara.P.O